私は2024年2月~3月にかけて確定申告に関わる仕事をしました。
いろいろ勉強になったのと同時に、難しい言葉が多いなぁと感じました。
ところで、皆さんは収入と所得の違いを理解していますか?
分かっている方がほとんどだと思いますが、混乱する言葉でもあります。
これらのことについて、分かりやすく整理してみました。
↓↓↓以前、こんなブログも書きました。
収入と所得という言葉が混在している
国税庁のWebサイトを見ていると
給与所得者で確定申告が必要な人は
1 給与の年間収入金額が2,000万円を超える人
2 1か所から給与の支払を受けている人で、給与所得および退職所得以外の所得の金額の合計額が20万円を超える人
3 2か所以上から給与の支払を受けている人のうち、給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、年末調整されなかった給与の収入金額と給与所得および退職所得以外の所得金額との合計額が20万円を超える人
(注) 給与の収入金額の合計額から、雑損控除、医療費控除、寄附金控除、基礎控除以外の各所得控除の合計額を差し引いた金額が150万円以下で、かつ、給与所得および退職所得以外の所得金額が20万円以下の人は、申告の必要はありません。
(引用元:国税庁Webサイト)
給与所得者は、会社で年末調整を受けていれば確定申告は不要だが、上記のことに該当する人や住宅ローン控除を受けたい人(1年目)、医療費控除や寄付金控除などの還付を受けたい人は確定申告をする必要があるということです。
また、公的年金等を受給している人で
公的年金等の収入金額の合計額が400万円以下であり、かつ、その公的年金等の全部が源泉徴収の対象となる場合において、公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下であるときは、所得税及び復興特別所得税の確定申告は必要ありません。
(引用元:国税庁Webサイト)
つまり、年金収入の合計が400万円以下で、それ以外の所得が20万円以下の場合、確定申告不要※ということです。
※但し、医療費控除など還付を受けたい場合は確定申告をする必要がある。
ちなみに給与収入は「給与所得」、年金収入は「雑所得」になる。
2つの例を挙げてみましたが、収入金額と言っている部分と、所得金額と言っている部分があります。
どちらかに統一できないのだろうか?
読んでいて、わかりにくいと感じませんか?
収入と所得
収入と所得という言葉
あなたの職業によっても違ってきます。
収入とは
(会社員・アルバイト・パートの場合)会社からもらう給料や賞与の支払(額面)金額
(年金受給者の場合)公的年金、個人年金等の支払金額
(自営業の場合)事業や店舗経営などの売上金額
そして、収入から必要経費を差し引いたもの、つまり「もうけ」のことを「所得」と呼んでいます。
必要経費とは何か?
(会社員・アルバイト・パートの場合)給与所得控除※
(年金受給者の場合)公的年金等控除※
(自営業の場合)仕入代金、売上原価、事業を行なう上でかかる販売管理費など
※給与所得控除や公的年金等控除は収入金額に応じて控除額が違う
つまり、所得とは
(会社員・アルバイト・パートの場合)給与収入-給与所得控除
(年金受給者の場合)年金収入-公的年金等控除
(自営業の場合)売上額-(仕入代金+売上原価+販売管理費など)
最後に
確定申告の申告期限は毎年3月15日までだが、還付申告は5年間、遡ることができる。令和6年中であれば、令和元年分までできる。税金を納めすぎていたり、扶養控除や医療費控除、寄付金控除など控除をし忘れていることがあったら、今からでも遅くない。めんどくさいと思わないで、納めすぎた税金を取り戻そう。